山本由貴 Official Website

LETT-ER

台所からは湯気

どのくらい好きかっていうとね、

今日は言葉との距離が近いような気がして
朝起きてすぐに
「撮影から帰ったら綴るぞい」と思ってこの時間。
まだ書き出したばかりなので
この時間もまだあとの時間になること確実。

空模様も世の中的にも、ざわざわ、ざわざわ。
みなさまはいかがお過ごしですか?
わたしは相変わらず暮らしを楽しみながら
たまにきゅうっと苦しくなっています。

思えば小さい頃から
寂しいとか悲しいとかいう感情と仲が良かった。
嬉しいの中ではじんわりした方が近くにいる。
楽しいと仲良くなれたのはこの数年だなきっと。

完成を心待ちにしている作品がある。
その撮影中、朝のシーンで「なんだか寂しそうだから」とリテイクを出した。
寂しくなるシーンではなかったのだけどひとり妙に納得してしまった。

寂しいも悲しいも、わたしには辛いものじゃない。
むしろわたしの中にある優しくて美しい部分のように思う。
そしてそこがわたしの強さになっている。

先日、友人が「ゆきちゃんがもっと自由になったらどうなるんだろうね」と言っていた。
“もっと”と言ってくれたところに愛を感じたし、
まったく同じものではないにしても
わたしが大切にするものをきっとその人も大切にしているんだろうなぁと思うと嬉しくて泣きそうになった。

滴のようにたらりたらりと綴りましたが
9月4日、5日に上演予定の『水の駅』ぜひ。
沈黙劇ですが、たくさんたくさん漲っています。
公演に向かって準備をすすめがら日々内観。

写真は地球上でいちばん大好きな無花果です。
スーパーに並ぶ季節になりまして。
頬ゆるみまくりです。

どのくらい好きかっていうとね、
「今日この子を連れて帰れるわたしじゃない」って
買って帰れない時があるほどにはすき。